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総合ニュース
2019/03/19
大阪湾岸道路西伸部が本格着工 駒栄工区開削トンネル工事で安全祈願祭開く
大阪湾岸道路西伸部が本格的な工事着工を迎える。阪神高速道路として最初の工事着工となる駒栄工区開削トンネル工事の安全祈願祭が16日に神戸市長田区の建設現場近くで行われた。阪神高速道路や施工を担当する清水建設・奥村組・佐藤工業JVの関係者、地元住民など約55人が出席して、工事の安全を祈願した。
大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北~駒栄)は、神戸市東灘区向洋町東~長田区西尻池町の延長14・5㌔。有料道路事業と公共事業の合併施行を採用している。事業費は約5000億円を見込んでいる。
大阪湾岸道路は、神戸淡路鳴門自動車道(垂水ジャンクション)から関西国際空港(りんくうジャンクション)までを結ぶ延長約80㌔の自動車専用道路。大阪湾岸道路西伸部は、大阪湾岸道路の一部を構成する。整備によって、慢性的な渋滞が続く阪神高速道路3号神戸線や周辺道路の渋滞緩和を図るとともに、国際戦略港湾である阪神港の機能強化による物流の効率化、災害や事故など緊急時における道路網のリダンダンシーの確保、国道43号の沿道環境改善に大きく寄与すると期待されている。
阪神高速道路が発注した駒栄工区開削トンネル工事(神戸市長田区南駒栄町~西尻池町)は、大阪湾岸道路西伸部と神戸山手線との接続部における本線と掘割構造を含む出路部を築造する。函体工(本線部381・2㍍、出路部61・3㍍)、U型擁壁工(出路部63・0㍍)、地中連続擁壁工などを施工する。工期は23年6月15日。
安全祈願祭の地鎮行事では苅初の儀を金治英貞阪神高速道路建設・更新事業本部神戸建設部長、穿初の儀を閑上直浩阪神高速道路建設・更新事業本部神戸建設部湾岸線建設事務所長、鍬入れの儀を辻俊一清水建設執行役員関西圏土木担当が行い、工事の安全と無事完成を祈願した。
神事の後、金治神戸建設部長は「開削トンネル工事は、既存の地下構造物がある中での難工事と認識しているが、非常に技術力が高い各社が集まっており、大変心強く思っている。細心の注意を払って、工事を推進していきたい」とあいさつした。辻執行役員は「大阪湾岸道路西伸部の初段工事であり、強い責任を感じ、身の引き締まる思いである。非常に難易度の高い市街地内工事であるが、周辺環境にも配慮しながら、地元皆様と対話を通して工事を進めていきたい。しっかりと技術検討を行い、一体となって安全に作業を進めていく所存である」と決意を述べた。
また、阪神高速道路は建設現場で建設現場体験イベントを開き約120人が参加した。神戸山手線の開通イベントで当時の小中学生が手紙を入れたタイムカプセルの開封や今回は大阪湾岸道路西伸部の工事着工を記念して、道路開通時に開封予定のタイムカプセルに手紙を同封した。さらに、コンクリート練り体験やペーパーブリッジ実験の土木体験などのイベントを行った。