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総合ニュース
2018/12/11
近畿整備局・大阪市・阪神電鉄、阪神なんば線淀川橋梁改築が起工 福町十三線立体交差も実施
近畿地方整備局と大阪市、阪神電気鉄道は9日、阪神なんば線淀川橋梁改築事業の起工式を建設地である大阪市西淀川区の淀川右岸側阪神なんば線上流部高水敷で開いた。来賓や関係者など約200人が出席し、工事着工を祝った。
阪神なんば線淀川橋梁改築事業は、阪神なんば線淀川橋梁と福駅、伝法駅を含む大阪市西淀川区大和田6~此花区伝法4までの約2・4㌔。現在の橋梁は桁下高が計画高潮位を下回っていることから、洪水や高潮、南海トラフ巨大地震による津波対策として行う。合わせて福駅を含む約1㌔で都市計画道路福町十三線立体交差事業も行う。
現在の河川内にある橋梁は39本から10本となり、桁下高も約7㍍嵩上げする。橋梁は国道43号側に新しい橋梁を建設する。淀川橋梁部架替と伝法駅側高架化は別線方式、福駅側高架化は仮線方式で行う。鉄道の高架化により5か所の踏切を除去する。事業費は約563億円。事業期間は32年度までの15年間。工事は5工区に分けて行う。今回、阪神なんば線橋梁の右岸側の第3工区で工事着手する。第1工区(延長約450㍍)は大成建設・戸田建設・熊谷組JV、第2工区(延長約550㍍)は奥村組・清水建設・森本組JV、第3工区(延長400㍍)は大林組・ハンシン建設・東洋建設JV、第4工区(延長500㍍)は鹿島・前田建設工業・西松建設JV、第5工区(延長450㍍)は鴻池組・錢高組・不動テトラJVが施工を担当する。
起工式では、主催者を代表して、大塚高司国土交通副大臣は「阪神なんば線淀川橋梁改築事業は、立体交差事業との共同事業として実施する。事業が完了し、地域の安全・安心が確保され、皆さんにより親しんでいただける空間が誕生すると期待している。皆さんの協力をいただきながら、早期完了を目指していきたい」とあいさつした。続いて、大阪市の田中清剛副市長が「淀川における洪水や高潮、南海トラフ巨大地震による津波よる対策として極めて重要な事業である。関係者の皆さんと連携・協力し、地域の皆さんの理解を得ながら、事業を進めていきたい」と吉村洋文市長のあいさつを代読した。また、阪神電鉄の秦雅夫代表取締役社長は「事業は防災面に加え、鉄道運行の安全性向上にも資する事業であり、線路による分断が解消されることから、今後の地域の活性化・発展に寄与するものと考えている。工事は住民の皆さんの生活環境に十分に配慮し、無事故・無災害で無事に竣工させたい」と決意を述べた。
この後、関係者が工事の安全と早期の完成を祈念して鍬入れを行った。