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総合ニュース
2018/08/23
阪神高速、高速道路にUFC床版を採用 床版の軽量化で桁補強を低減
阪神高速道路は、阪神高速15号堺線玉出入口のリニューアル工事で国内において初めて高速道路橋でUFC(超高強度繊維補強コンクリート)床版を採用した。床版の軽量化により桁補強の低減を図る。阪神高速道路と鹿島が共同開発した。
阪神高速15号堺線玉出入口は、70年に供用を開始し、橋梁部は6径間の単純合成桁となっている。経年に伴う老朽化と大型車から繰り返し受ける負荷により損傷したRC床版を軽量で高強度なUFC床版への取替工事を行っている。
床版を取り替える全6径間のうち、3径間(S0~S3)で新技術を採用した施工区間として行っている。既設床版の撤去は、阪神高速道路と飛島建設・第一カッター興業JVが共同開発したウォータジェット(WJ)活用による新工法「Hydro―Jet RD工法」を採用した。交通供用下の床版下面から鋼桁とRC床版の接合部をWJではつり、鋼桁上のずれ止め(スタッド)を露出させ、鋼製補強材(フランジガード)を装着することで、交通供用を継続させることができ、床版撤去作業に伴う交通規制が半分程度に短縮することが可能となる。
UFC床版は、更新用のPC床版と比べて高耐久で30%の軽量化となる。さらに、取り替え前のRC床版から約17%の薄肉化(床版厚さ18㌢から15㌢)を図る。玉出入口は街路や住宅に囲まれており、クレーンの旋回が制約されることから、UFC床版を設置する床版専用架設機を開発した。クレーンの旋回を不要することで施工効率の向上を図っている。UFC床版の設置は9月上旬まで行い、11月上旬に工事が完了する予定。