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総合ニュース
2016/06/27
阪神高速技術ら3社共同開発 コンクリ片はく落を防止 簡単に不具合個所を補修
阪神高速技術と大日本印刷、倉敷紡績は、容易にコンクリート片のはく落を防止できる接着剤と補強繊維ネットを一体化した粘着シート形状の応急処置材「DK―ピタットエイド」を共同開発した。高架橋やトンネルなどの点検時に発見されたコンクリートの浮き等、不具合のある箇所を応急的に補修し、その後の本格的な補修工事を行うまでの安全性を高めるために使用する。今後は、実証実験を行い、16年度中の製品化を目指す。
国内では、数多くのインフラが老朽化してきており、コンクリートの一部が剥がれて落下するといった事故が発生している。この対策として、定期的にコンクリート構造物を点検し、浮き等の不具合が見つかった箇所は、その周辺も含めてコンクリートを落としておき、その後、はく落防止のための補修工事を実施している。点検から補修工事の完了までは、はく落の危険が残るため、不具合箇所を発見した時点で点検者でも簡単に行える、コンクリート片のはく落を抑える応急的な対策が求められていた。そこで、3社は、特殊な接着剤と補強繊維ネットを一体化した粘着シート状の「DK―ピタットエイド」を開発した。
DK―ピタットエイドは、不具合箇所のコンクリート表面を平滑にする下地材料を塗布した後、外装のPETフィルムを剥がしてコンクリートに貼るだけで、簡単に不具合箇所の補修ができる。太陽や蛍光灯などに含まれる紫外線の照射により、接着剤の硬化が開始する。コンクリート片のはく落を想定し、その防止性能を評価する耐荷試験(押抜き試験)で、約2・5kNと、補修に必要な規定値1・5kNを上回っている。さらに、接着剤などの材料に大気汚染の原因にもなる有機溶剤の含有量が少なく、臭気のない、環境に優しい補修材となっている。
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