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総合ニュース
2016/05/31
近畿整備局、あいな里山公園が開園 里山を現代の技術で復元
近畿地方整備局が整備をしていた国営明石海峡公園神戸地区(愛称=あいな里山公園)が28日に開園した。神戸市北区の放棄された里山を現代の技術を使って復元し、地域特有の急傾斜の棚田の整備や茅葺き古民家を周辺地域から移築した。田・畑での耕作をはじめ、薪づくりなどの樹林整備作業など里山体験プログラムが楽しめる。
国営明石海峡公園は、広域的なレクレーションに対応するため、明石海峡を挟んだ兵庫県淡路市の「淡路地区」と神戸市(北区・ 西区)の「神戸地区」の2地区で構成される全体計画面積330㌶、全国で 16番目の国営公園となる。明石海峡周辺で74年度より調査を開始、93年度から事業に着手し、淡路地区が02年に開園し、年間入園者が50万人を超える観光の拠点に成長している。神戸地区は96年度に都市計画決定・事業承認され、施設整備を進めるとともに、市民団体による里山づくりを展開してきた。来園者を迎えることができる段階まで整備が進んだことから第一期開園エリア(41・3㌶)として開園した。
神戸地区の「里地里山文化公園」をコンセプトに神戸近郊に残る豊かな自然的文化的資源を活用し、里山の自然環境や風景の中で里山の暮らし、生活・文化を体験できる公園として整備した。約233㌶の園内を4つのゾーンに分けて計画し、このうち整備が進んだ棚田ゾーンの約41・3㌶が第一開園した。棚田ゾーンは、棚田、畑、里山林や茅葺きの民家など里山の風景を再生した。公園整備にあたり、見えない地中に樹脂の補強材を挟みながら、造成をし直し、当時の地形のままに安定させる工法を採用したほか、園内には茅葺き民家5棟を整備し、うち3棟は古民家の木材を移築して活用した。開園式前には、神戸鈴蘭台高等学校の生徒による和太鼓演奏が行われた。開園に先立ち午前10時から園内の農村舞台で開園式が行われ、池内幸司国土交通省技監、山田邦博近畿地方整備局長、井戸敏三兵庫県知事、久元喜造神戸市長、関係者などが出席した。池内技監が「神戸地区では日本人の心の古里である里山の自然や里山での人の営みを体験できる全国初の国営公園である。整備の段階から、地域の専門家の指導をいただき、熱心な市民ボランティアの皆さんとの恊働で里山の再生を進めてきた。この公園の最大の魅力は古里の風景や貴重な生き物に加えて、田植えや農作業、四季折々の里山体験プログラムが楽しめる体験型の公園を目指す。この公園は地域の方々が守り育てていくことで成長していく公園である。地域の皆さんの引き続き、ご支援とご協力をお願いする」と石井啓一国土交通省大臣の式辞を代読した。井戸知事、久本市長の来賓祝辞に続いて、神戸地区の開園を祝して、池内技監、山田局長、井戸知事、久本市長、藍那小学校の児童によるテープカットとくす玉開披が行われた。開園式後には、地元歌手の川辺ゆかさんによる田植え唄に合わせて神戸鈴蘭台高等学校の生徒が早乙女田植えを披露した。
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