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総合ニュース
2015/08/18
鴻池組、曳家工法で煉瓦造建物を移動 蹴上浄水場第1高区配水池改良
鴻池組は、同社を代表者とする共同企業体で施工中の「蹴上浄水場第1高区配水池改良工事」(京都市東山区)で、1912年に建設された煉瓦造の建物「流出弁室」を保存するため、曳家工法により移動させる工事を実施している=写真。
曳家工法は、建物を解体せずにそのままの状態で基礎から切り離して移動させるもので、鴻池組では同工法を土木工事に採用するのは初めてという。
蹴上浄水場第1高区配水池改良工事は京都市上下水道局が発注し、施工を鴻池・今井・城産特定JVが担当。場所は京都市東山区粟田口華頂町3。工期13年12月11日~17年1月31日。現在の進捗率35%。
第1高区配水池施設は田辺朔郎氏と日比忠彦氏の設計で1912年に完成。構造はRC造、有効容量4500m3×2池。07年に経済産業省による「近代化産業遺産群」に認定されている。
流入・流出弁室は、蹴上浄水場の建設当時から残る建物。今回の工事では煉瓦積みの外壁は残したまま、既存の配水池の内部に新しい配水池を建設する。流入・流出弁室上屋をそれぞれ曳家工法で別の場所に移動させ、地下に新たな流入・流出弁室を築造し、再び上屋を曳家工法でもとの位置に戻すもの。
それぞれ内部の壁と基礎部分を補強し、高さ2・2mに嵩上げ後、枕木・レール・コロ棒を設置、推進ジャッキで移動。流入弁室は7月に3日間かけて約15m移動させた。流出弁室は19日に22mの移動を完了する予定。流入弁室は補強基礎を含めた高さ6・5m、重さ600t、流出弁室は同5・8m、重さ500t。
このあと、10月頃から既存配水池の撤去を行い、16年1月頃に新しい配水池と地下弁室の工事に着手し、同年秋頃には流入・流出弁室上屋をもとの位置に戻す予定。
北村徹二JV所長は「基礎が地下5m程煉瓦積みされており、その上屋の部分だけを切り取って持ち上げるため大変苦労した」と話している。
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