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建産EYE
2015/03/04
若手社員の早期戦力化を あべのベルタ大規模修繕工事(前編)
長谷工リフォームは、大阪市阿倍野区の「あべのベルタ」で、あべのベルタ管理組合共用部分修繕工事を実施している。近隣には、あべのハルカスや阿倍野キューズモールなどがあり、急成長している都市の一つで、今回の修繕工事は会社としても重要な案件として位置づけ、さまざまな経験がある現場所長のもとで経験を積む他、これまでにない大規模な案件の営業を経験させることで、成長を促す若手社員育成の場としても活用している。今回は、その現場の営業担当である関西支店営業部・前亮輔主事(30歳・入社8年目)と現場監督である関西支店工事部所員・川上修平(28歳・入社6年目)の二人に話を伺った。
企業の人材育成のテーマは「実務教育資格取得促進により人材資産の底上げを図る」としており、入社後実施する長谷工グループ全体の合同導入研修、OJTの実施、ST5(5年かけ一人前に成長していく)という方針に絡めての継続的な技術研修、各新人社員が情報交換する場の提供、資格取得にあたっての講習会などを行っており、社員の積極的な教育・育成に従事し、早期戦力化を目指している。今回、紹介する川上氏は、一級建築施工管理技士の試験を受けるため、会社として、外部の講師を呼び、1ヶ月半の期間でピンポントに絞った講習を毎週行い、見事資格を取得した。
建物概要は、大阪市阿倍野区阿倍野筋3―10―1、SRC造 地上17階地下4階、延床面積10万1244・48㎡、高さ約70m、住戸337戸(3棟)、商業施設、事務所棟、体育館棟、駐車場(約350台)となる。工事内容は、タイル張替・クリーニング、バルコニー部分の塗装、屋上防水工事、等。完成予定は15年5月末である。
長谷工リフォーム関西支店営業部主事
前亮輔氏
――建設業界に興味を持ったきっかけ、そして長谷工リフォームに入社された理由は。
▽建設業自体は、高校生のときから興味を持っており、始めから建築関係の学科がある大学を目指して勉強をしていました。そして、無事に大学に進学し、就職を考え始める時期になったときに、新築関係の仕事も魅力はありましたが、現在の少子化・高齢化などで人口が減っている中では、リフォームや修繕を行える仕事のほうが、将来も含め、お客様のお役に立てると感じ、長谷工リフォームに入社させて頂きました。
――その中で営業を選ばれた理由は。
▽当初は、現場採用で入社しましたが、お客様との話し方などを勉強するため、まずは営業として働き始めました。さまざまな営業を取り組むにつれ、とてもやりがいを感じており、営業で良かったと思っております。今後も引き続き力を注いでいきたいです。
――入社前の建設業のイメージは。
▽建設業界は、現場気質な厳しいイメージが強かったです。やはり仕事ですので、大変な部分もありますが、入社しての第一印象は、とてもアットホームでみんなが仲の良い関係であるというのを感じました。周りの協力がないとできないことも多いので、この環境はとてもありがたいです。
――本現場では具体的にどのような仕事を行っておりましたか。
▽あべのベルタは、低層階に店舗があるので、営業の妨げにならないような足場の組み方や割付を工事部と一緒に打ち合わせをしたり、4階から上は3棟に分かれておりますので、工事の導線の進め方を考え、安全に作業ができるよう努めました。また、工事計画を行う部署と一緒に出向き、調査・打ち合わせなどを行いました。やはり、営業というのは、机に座り金額だけを入力しているだけでは勤まりませんので、できるだけ現地に出向き、お客様のご要望を多く発見できるようにしました。
――他の現場と比べて苦労された点はありますか。
▽今回は、他の物件と比べても凄く難しい物件で、夜間の作業を行うため、市役所や警察の方と協議します。このような特殊な物件で、誰もが満足できる提案をするため、仮設計画を作成するにあたり、現地で、一つ一つの幅を調べて、より正確な仮設計画を作成しました。また、一つのプロジェクトにおいて、営業だけでなく、工事部や積算、営業のサポートを行う営業推進部が一体となって、シミュレーションを行ったり、様々な意見を出し合って作っていきます。その中で作成した物は、完成度も高いですし、実際に提案を行い、誉められときの充実感はより嬉しいものになります。
――今回の経験は今後に活かされそうですか。
▽あべのベルタは、全面に大通りがあり人通りの多く、これだけの大規模な物件を担当したことや、工事受注後の打合せではハード面・ソフト面共に設計監理者である株式会社
大阪建物リサーチ・センター様のアドバイスを頂き、自身のノウハウとして蓄えることができました。今後も大規模な物件を携わる際には、今回の経験を活かし気負い無く望めると思います。
――将来、建設業界の入社を希望する皆さまに向けて一言お願いします。
▽建築では、新築を希望する方が多いと思いますが、修繕は人が住みながらの工事を施工するという、これだけ人との距離が近い環境はないと思います。そういう意味で、努力をするほど感謝として形になる仕事は他にないと思いますし、とてもやりがいが出てくると思います。また、一人で仕事を行うというよりは社員が一体となり仕事を行うので、是非、興味のある方には気負いせずにこの業界に来てもらいたいです。
後編に続く
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