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建産EYE
2014/11/20
大阪府住供/公社茶山台「DIYリノベーション」
大阪府住宅供給公社は、若年夫婦・子育て世代向けに対応した住宅を供給するため、堺市南区の「公社茶山台団地」において、㈱大都及び9(ナイン)㈱とコラボレーションし、『泉北ニュータウン公社茶山台団地DIYリノベーション計画』として、10月4日から実際にリノベーションを行う住戸を舞台にDIYリノベーションスクールを開校している。
近年、都心以外の地域では若年層を中心とする人口の流出に伴い、少子高齢化の進行が問題になっている。大規模団地、いわゆるニュータウンにおいても若年層が減少しており、西日本最大級の「泉北ニュータウン(大阪府堺市)」にある大阪府住宅供給公社の茶山台団地でも、71年の開発から約40年が経ち、20~30代の入居者の数が減少しているなどの理由により、空き家が増加しています。一方、首都圏では中古マンション成約件数が大幅に増加しており、古くなったものを再生して新たな価値を生みだす「リノベーション」や、既存製品に合わせた生活を送るのではなく、理想とする生活に合わせて自らの住環境を自らの手でつくり出す「DIY」の浸透がある。そこで、DIYによるリノベーションによってニュータウンに新たな住空間を生み出し、若年層を呼び戻す「泉北ニュータウン 公社茶山台団地DIYリノベーション計画」が立ち上げられた。
同計画では、ターゲットを泉北NTに住みたいと考えている若年世帯とし、「DIY Renovation」でニュータウンに新たな価値を「みんなでつくる」を取り戻すコンセプトに、デザインオフィスの9㈱により、以前の生活に合わせて作られた部屋をおしゃれなライフスタイルに憧れる新婚世代や子育て世代に大胆な間取り変更や水回り設備の刷新など魅力ある住戸プランを提案する。また、㈱大都によって、実際にリノベーションを行う住戸を舞台として、家づくりに関心を持つ人と建築学生を対象にしたDIYリノベーションスクールを開校し、リノベーション住戸を作りあげる。
DIYリノベーションスクールは、10月4日から開校しており、内装の解体からデザイン・大工やペンキ工事まで、リノベーション住宅が完成するまでを学べるワークショップ。実際の団地で行い、リノベーションの知識として必要な床下や壁の構造なども学ぶことができる。すべてのカリキュラムに参加すれば、一通りのリノベーションノウハウを取得できる内容になっている。スクールには定員を超える申込があり、各日とも約30名が参加している。スクールでは9㈱の協力会社の職人を講師として招いて行われており、午前中は当日のスクール内容についての講座が行われ、参加者のレベルに合わせた班分けを行い、午後から実際の住戸に移り、作業を行っている。
スクールの内容は▽「解体してみる」~内装を壊して中身を見てみよう~▽「デザインから墨出しを」~どう住む?空っぽの家にプランを描くまで~▽「塗装してみる」~汚れたって全部が成功。コンクリートペンキ塗り~▽「床のしくみ その1」~内側の構造は?防音下地を入れてみよう~▽「床のしくみ その2」~トレンドのラワン合板、表側ができるまで~▽「壁を立てよう」~間仕切りを入れたら、だんだん家が見えてくる!~▽「窓・ドア取付のDIY」~プロに聞く、コツをつかめば一生モノ~▽「プロな壁 その1」~壁の仕上げ「石膏ボード」の登場~▽「プロな壁 その2」~パテで平らに仕上げる、プロ技伝授~▽「塗装してみる」~いよいよ仕上げ、石膏ボードにペンキ塗り~▽「内緒」~お楽しみ企画日~▽「自由な床『貼る』」~素材・質感いろいろ、天然カーペットで~▽「自由な床『塗装』」~長くきれいにキープする「保護塗装」を~▽「完成前にチェック&クリーニング」~ここで全体チェック・きれいにして見てみよう~。
㈱大都=大阪市生野区のネット通販を主力とした総合金物工具商社。南海電鉄が推進する「なんばEKIKANプロジェクト」の一員として、なんば高架下に体験型DIYショップ「DIY FACTORY OSAKA」を出店。体験型のワークショップを積極的に開催し、若い世代を中心に、幅広い層へのDIYの普及に取り組んでいる。
9㈱=大阪市西区の設計事務所。「大阪の住まい活性化フォーラム」の正会員である「リノベーション住宅推進協議会」のメンバー。「前衛、素朴、純粋」をデザインコンセプトに、先進的な住宅・店舗リノベーションの実績を持つ。また、大阪府等とも協同し、リノベーションを通して、今ある住宅を長く大切に活用していくための取り組みや提案を行っている。
※ワークショップの開催日程などを発信中 [https://www.facebook.com/danchidiy]