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総合ニュース
2020/11/18
近畿整備局、DRiP検討会 上野遊水地で実証実験
近畿地方整備局は16日、大阪市中央区の大阪合同庁舎1号館で第3回「Drem River Project~夢のある川づくり(DRiP)」検討会を開いた。上野遊水地における実証実験を行う。
座長の辻本哲郎名古屋大学名誉教授は「検討している技術に向けて、プロジェクトが少しでも具体化していくための下支えになれればと思っている」とあいさつした。
検討会では、河川の維持管理に有用な技術の活用方策について検討を行い、現場のニーズに合った技術を活用し、河川整備の効率化・省力化・高度化を目指す。
上野遊水地における出水時運用管理は、水位等の状況に応じ遊水池内や排水施設周りを複数回巡視する必要がある。そこで、遊水池内において、代替が期待されるドローン、センサー・AI技術、スピーカーによる効率化・省力化を検討する。センサーによる発見能力と撮影方法の実証実験では昼間の活用が期待される可視画像カメラと夜間の活用が期待される赤外線カメラの発見能力と効率的な撮影方法について実証実験を行う。
可視画像カメラは人と周辺環境の色別が発見能力に影響し、赤外線カメラは人と周辺環境の温度差が発見能力に影響することから、実証実験は遊水池で実施する。赤外線カメラの天候による発見能力への影響を確認するため、異なる天候の別日でも実験を行う。
ドローンの活用効果を確認するため、目視内飛行が可能な範囲を対象に一部試行し、従来の巡視時間との比較によりドローンの活用効果を確認する。
実証実験を行った後、21年1月の開催予定の検討会で実験結果を報告する。検討会で河川整備に有用な技術について、実証実験等を踏まえながら検討を行い、実績を積み上げた上で、必要に応じて基準書類等の改定、NETISへの登録を経て、全国展開を図っていく方針。