



気になるキーワードを入力してください
総合ニュース
2020/07/28
近畿整備局、天ヶ瀬ダム再開発事業 トンネル式放流設備が貫通
近畿地方整備局琵琶湖河川事務所が京都府宇治市で整備を進めている天ヶ瀬ダム再開発事業のトンネル式放流設備(延長617㍍)が22日に貫通した。天ヶ瀬ダムにトンネル式放流設備を新設することで治水・利水の機能の増強を図る。21年度末の完成を目指す。
天ヶ瀬ダム再開発事業は、天ヶ瀬ダムの左岸側にトンネル式放流設備を新設し、ダムの放流能力を増強することにより、ダム下流の宇治川や淀川における洪水調節機能の増強、京都府水道用水の安定的な確保、関西電力の水力発電の能力増強を図る。トンネル式放流設備は、流入部(28㍍)、導流部(339㍍)、ゲート室部(46㍍)、減勢池部(170㍍)、吐口部(34㍍)で構成する。トンネル内減勢方式を採用し、トンネルは延長617㍍、最大トンネル径・幅21㍍、高さ26㍍で水路トンネルとしては日本最大級となる。13年にトンネル本体工事に着手し、21年度末の完成を目指す。天ケ瀬ダム再開発流入部本体他建設工事は大成建設が担当。
22日午後に関係者が見守るなか、流入部側から掘削し、トンネルの貫通を迎えた。掘田伸之琵琶湖河川事務所長は「トンネル式放流設備の本体工事に着手してから、常に現場の条件に応じた工夫を凝らしながら工事を進めてきた。本日、貫通することになる。そして、難しい工事が続いていくが、安全に細心の注意をはらって一日も早い工事の完成を目指して、地域の安全・安心の向上に向けて取り組んでいく」と述べた。