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総合ニュース
2020/05/29
近畿整備局、大阪湾岸道路西伸部長大橋の建設に向けた杭の鉛直載荷試験を実施
近畿地方整備局は、大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北~駒栄)の長大橋の技術検討として、杭の鉛直載荷試験を実施している。28日は、試験のうち最も大規模は静的載荷試験を実施した。長大橋の基礎形式として鋼管矢板基礎が選定されており、長大橋を支える地盤のデータを取得し、確実な基礎設計と施工が可能となる。
大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北~駒栄)は、神戸市東灘区向洋町東1~長田区西尻池町5の延長14・5㌔。有料道路事業と公共事業の合併施行として進めている。
大阪湾岸道路西伸部の長大橋は、新港・灘浜航路部は連続斜張橋、神戸西航路部は1主塔斜張橋を選定している。大阪湾岸道路西伸部では、海底に直径1500㍉の大口径の鋼管矢板を海面下約55㍍程度まで打ち込み、巨大な橋梁を支える基礎を構築する。
長大橋を構築する地盤は、海面下50㍍を超える深い場所にあり、事前に実施した土質ボーリングによると地盤自体が薄くて対象地盤が均一でないことが確認されている。今回の試験は、六甲アイランドとポートアイランドを結ぶ新港・灘浜航路部の2P主塔で行っている。
試験では、鋼管杭を使用して、衝撃載荷試験、静的載荷試験、急速載荷試験を行う。3月25日から4月21日にかけて、衝撃載荷試験を行った。静的載荷試験は、鋼管杭(1500㍉、長さ60㍍)を海面下まで打設を行った後、杭頭より大型の油圧ジャッキで3万㌔ニュートンに荷重を載荷することで、長大橋を支える地盤の強さの正確なデータを取得する。
6月中旬には急速載荷試験を行う予定。試験で得られるデータにより、設計で用いる地盤の強さの精度の高い設定が可能となり、確実な基礎設計や施工が行えるようになる。