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総合ニュース
2020/03/31
阪神高速6号大和川線全線開通、湾岸線と松原線が接続 高速道路NWが強化
大阪府、堺市、阪神高速道路が整備を行っていた阪神高速6号大和川線(鉄砲~三宅西)が29日に開通した。湾岸線と松原JCTが大和川線で直結される。
大和川線は堺市と松原市を東西に結ぶ9・7㌔の路線。既に一部区間で開通しており、今回、大阪府堺市堺区鉄砲町から松原市三宅西付近までの7・7㌔が開通となった。堺市域と松原市域で既存の阪神高速道路と接続し、大阪都心部における新たな環状道路の大阪都市再生環状道路の一部を形成する。
開通により、高速道路ネットワークが強化され、利便性が向上するほか、堺市と松原市を東西に結ぶ一般道路の渋滞緩和や事故の減少につながることが期待される。さらに、現在、堺浜から松原JCT間の一般道経由での所要時間は約45分となるが、大和川線利用により所要時間が約16分と時間短縮が可能になり、アクセス性が向上する。
大和川線の9・7㌔のうち約70%がトンネル構造で、開削トンネルとシールドトンネルとなっている。阪神高速道路が整備したシールド区間では、損傷制御型鋼製セグメントを採用している。比較的簡易な構成の鋼製セグメントを用いることによりトンネル軸方向の圧縮力を吸収し、地震発生時におけるシールドトンネルの強度低下を抑制する。東西の路線に6か所設置している。また、シールドトンネル区間では、非常の避難経路を道路下部に設けていることから、非常扉を開けて、すべり台を使用して道路下部へ避難できるようになっている。開通した区間には、鉄砲出入口、常磐出入口、天美出入口を設置している。
開通直前には、鉄砲(東行)料金所でセレモニーを行い、阪神高速道路建設事業本部堺建設部の杉江功部長から利用者に花束を贈呈した。開通にあたり、杉江部長は、「阪神高速道路にとっても非常に大きな開通であり、関西ネットワークの交通事情が大きく変わり、渋滞緩和などの効果が高いと期待している」と述べた。